熱海楽しかったです!暑かった!イトウです
今回SDモジュールです!
01SD(販売管理)モジュールとは?
Sales and Distribution(セールス アンド ディストリビューション)の略です
このモジュールは企業の販売・出荷プロセス全体を管理できるモジュールです
主な機能は、受注、出荷、請求の3つです!
最も基本的なビジネスシナリオの形も「受注→出荷→請求」なので、この順番でご紹介します!
02受注
得意先(お客様)からの注文を受付けることで、受注では受注伝票を登録します
受注伝票では、以下の内容を登録します:
- 品目
- 数量
- 納入日付
- 受注先
- 出荷先
の情報を入力します
飲食店の電話注文、ネット注文を例にするとこのようになります
- 品目: フレンチトースト
- 数量: 6枚
- 納入日付: 2024/8/10
- 受注先: 足立区の田中さん
- 出荷先: 足立区の田中さん
のように入力します
そしてこの受注を登録することにより「生産計画」「出荷日程計画」が立てられるようになります
「生産計画」…そうです!PPモジュールの計画独立所要量登録、受注登録に繋がります!
品目、数量、納入日付をもとにMPS,MRP(所要量計画)が立てられるんですよ!!
「出荷日程計画」は、納入日付をもとにいつまで品目を用意し
いつ自社から出荷すると間に合うかを逆算します
出荷日程計画には、次の5つの日付情報を記録します:
- 納入日付
- 出庫日付
- 積載日付
- 輸送計画日付
- 品目利用可能日付
ただ…赤くて黄色いバーガー店やピザ帽子店などの即出荷系だと、出荷日程計画は不要でしょう
イメージしやすいよう、フレンチトーストのフィギュア製造会社を例に話を進めます
フレンチトーストのフィギュアを購入する時、お届け希望日(納入日付)を8/20と入力したとします
するとフィギュア製造会社は、8/20をもとに逆算し、出荷準備のための日付を算出します
例えば、各日付の算出元の情報が下記のようだったとします:
- 配送時間: 1日
- 積載時間: 0日
- 配送手段手配日数: 1日
- ピッキング/梱包時間: 1日
この場合、納入日付8/20から算出される各日付はこのようになります:
- 出庫日付: 8/19 (輸送に1日かかるので、お届け希望の1日前)
- 積載日付: 8/19 (積載時間が0日で、積載した日に出庫可能なので、出庫日付と同じ日付)
- 輸送計画日付: 8/18 (輸送日程計画には1日かかるため、積載日付の1日前)
- 品目利用可能日付: 8/18 (ピッキング/梱包に1日かかるため、積載日付の1日前)
また品目利用可能日付は製造が完了しなければいけない日付です
8/18までに、フレンチトーストのフィギュアを完了しなければならないのです
そのため「品目利用可能日付: 8/18」をもとに、MPS,MRP(所要量計画)を実行します
03出荷
言葉通り、得意先(お客様)に製品をお届けする業務で、出荷では出荷指示伝票を登録します
出荷指示伝票では、以下の内容を登録します
- 品目
- 数量
- 出荷プラント,保管場所
- 納入日付
- 出荷先
出荷指示伝票は、基本的に受注伝票からコピーされて登録されます
1つの受注伝票に対して、1つの出荷指示伝票ということもありますし
「分割」したり、「他の受注と合わせて」出荷したりすることもあります
分割
1つの受注を何回かに分けて出荷をすること
例: フレンチトーストは4枚ストックがあったので13時にお届けをし、残り2枚は最初から作らなければならないので時間がかかるため13時15分に出荷する
他の受注と合わせる
2件注文があるが、納入日付/出荷ポイント/輸送経路が全く同じなので、1回の出荷にまとめること
例: 足立区の田中さんと、足立区の伊藤さんから注文をもらったが、お届け日も、お届け先も
輸送経路も全部同じだったため1回の出荷で済ませようということです
04請求
得意先(お客様)にお金の請求をする業務で、請求では請求伝票を登録します
請求伝票は受注伝票や出荷指示伝票からコピーされて登録されます
SAPでは、請求処理をすると売掛金が計上されます
買掛金は「払う義務がある」のに対し、売掛金は「お金をもらう権利」があります
(※FIモジュールで、債務、債権という言葉でまた出てきます)
BtoCは、お届けと同時に支払いをするので「請求→入金」が即行われることが多いです
BtoBは、得意先との契約により「請求後、翌月末までに支払い」といった取り決めがされています
そのため、請求伝票も複数の受注伝票を1つに合わせて請求したり、分割することができます
分割
1つの受注に複数の明細が含まれているケースで使用されます
明細1: フレンチトースト10枚を8/31にお届け
明細2: フレンチトースト15枚を9/1にお届け
のような場合だと、明細1は9月末に支払い、明細2は10月末に支払い義務が生じるので
1つの受注伝票を分割することができます
請求伝票を合わせる
複数の注文分のお金の支払いを月末にまとめるということです
完全にクレジットカードと同じです
05終わりに
ロジ系が終わりましたね
次はFI,COの会計系のモジュール紹介になります
以前ブログでお伝えしたように各モジュールの理解度が深い上で「ロジ系担当です」「会計担当です」
と言えるまでが理想なのであって、各モジュールの理解度が浅い状態では名乗りづらいと思います
自論ですが、最初は1つのモジュールの理解を深めてから、他モジュールの理解を深めるという
順番で経歴を作った方が良いと考えています
何事も順序というものがありますし、知識は奪われないのでゆっくりでも良いと思います
熱中症対策は万全に!クーラーは付けても良いんです!
「vol.6 ERP③ SDモジュール編」を読んでくださり、ありがとうございました!
次回vol.7も、ぜひお越しください!